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アルミ鋳物メーカー、アスザック(株)アルミ事業部の部長のブログ

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キーマンのタイプ分け

それでは、まずキーマンをきちんと整理してみます。
1、キーマンは一つの商材ごとに存在する。
2、キーマンには3つのタイプ(多くは3人)が存在する。
3、ほとんどの営業マンは思いこみでキーマンを決めている。
と書きましたが、2番目が一番重要なポイントになります。

キーマンの3タイプですが、商品を買う場合大きく分けて3タイプの思いが存在します。
それは「値段」「機能・サービス」「経営判断」です。


「値段」にこだわるキーマンは、当然のことながら購買担当者に多いタイプです。多くの場合製造グループに属し、品質や納期は当たり前のことであり、何よりも値段に集中している。事務系の仕事に従事する人に多いタイプ。

「機能・サービス」にこだわるキーマンは、逆に値段よりもその商品の質にこだわります。総合的な面をみていますが、「価格がちょっと高くても、この会社の品物(サービス含む)は色々都合がいい」という判断をします。設計・開発に多いタイプです。もちろん営業グループに属し、自社の製品製作のために様々工夫をこらしています。

「経営判断」というのは、ちょっと特殊なケースでは有りますが、小企業の社長や事業責任者に多いタイプ。担当と違い、様々かみ砕いて判断を下します。意外と見落としがちなのが、このタイプの人は購買を「投資」と考えている。払ったお金がいつ何割増しになって帰ってくるのかを考えている。前途の2タイプとは違い「発注後納期」というものを必ず交渉の場に持ち出す傾向が有ります。早く、自社に有用なものを持ち込みたい、ただお金や決済の制約の中、なかなか発注のタイミングが取れない。そんな思いを抱いています。

さて、皆さんがおつきあいして頂いている顧客のキーマンはどのタイプですか?

よく「設計からはいると、後がうまくいく」というような話を聞きますが、個人的にはその考え方には賛成できません。何故かというと後日談として良く聞く話ですが「直前になって購買が買えやがった」という馬鹿馬鹿しい愚痴を聞くことが多いからです。
つまり、この言葉を発するひとの多くが、「それだけでいい」と思いこんで、残りの2タイプのキーマンへの接触を怠っていることが殆どだからです。
さらにたちが悪いのが、「あの部長と仲良しだから」という「経営判断」タイプとのパイプに安心するタイプ。スカッとはずされた後も、あの人が駄目だって言うんだから仕方なかったと、完全な開き直りを報告する営業マンは多いのではないでしょうか。

購買の意志決定は今後ますます複雑なものになっていくでしょう。一人の人間がすべてを決めることなどあり得ない。
町工場の社長で有っても、工場の技能者が「あのメーカーの機械は壊れない」とか「他の機械より2割ぐらい生産が上がる」といった話を聞かされたら、「10%ぐらい高くても」購入するでしょう。確かに決めるのは社長かも知れませんが、気分で決めるわけでは無いのです。

 感の良い方はピンときたかも知れませんが、上記の3タイプは概ね「コスト・品質・納期」に当てはまります。
 そう、企業体は長い年月をかけて役割分担のあり方を模索し、それぞれを担当という形で振り分けてきたのです。


これは非常に重要な概念です。
3人のキーマンそれぞれに、心をくすぐるようなVEを提供していくことが重要なのです。
営業マンで有れば誰もが経験することだと思いますが、購買専門の人に
「うちの製品管理は他社より優れています」
といくらアピールしても点数は稼げないことが多い。むしろ
「わかったから、最低他社と同じ金額にして」
と言われるのがおちでしょう。本当に他社より優れた管理を行っているなら、同じ値段で売れるはずがない。
設計専門の人に
「ちょっと精度悪いですけど、1割安くします」
と言っても、買う人はいないです。
経営を司り、事業計画を立てている人に
「納期は2年かかりますが、精度が良くてかつ2割安いです」
と言ったらなんと言いますか?2割高くても納期が2ヶ月の品物を買いますよね。

まずは冷静になって考えるべきです。
「キーマンは使命を持った人」の事です。そして会社はそれぞれの利害(目標)を微妙に変える、もしくは相反するものにして、よりよい結果を得るようにすることを心がけています。

どの顧客、どの担当にも同じ事しか話せないようでは、一生キーマンを押さえることなどできませんし、必ずヒット率はあがりません。

まずは相手の立場を考え、何を望んでいるかを冷静に考える。当たり前の事ですが、これがキーマンの心を捕まえ、商談の成功率をあげる王道ではないでしょうか。

Comment

参考になるご意見です。
長年ユーザーサイド(自動車メーカー)にいましたから、なかなか見透かされているなぁと思ってしまいました。

私が意識していたのは、コストの根拠と投資効果でした。
(品質、技術は、営業の方にお話を聞く時点では多分、合格している筈ですから…)

コストの根拠は非常にお客様が知りたがる部分では有りますが、それをすべてオープンにしてしまうと、企業独特の儲け(コストダウン)の仕組みを露出することになります。
うーん、密かに一番痛いところでは有りますね。

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