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アルミ鋳物メーカー、アスザック(株)アルミ事業部の部長のブログ

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企業倫理と被害者と

ちょうど一年前、私がこのブログを一時休止した際、ネタとなっていたのが毒入り餃子。
その後食品を巡るトラブルが頻発していることもあり、
「もう一年もたつのか」
と感じてしまいました。

その後もやれ農薬だ事故米だと、なんとも醜い事件が相次いでいます。

事故米を使用したことにより、製品回収などが発生した企業には、本当にご苦労様と申し上げたいところです。

しかしながら、マスコミの取材に対して
「我々も被害者だと思っています」
と偉そうにコメントする経営者の皆様には、正直なところ
「ちょっとまて」
と言いたい気がします。

例えば弊社はアルミの鋳物を扱っている。
インゴットを購入し、溶解加工をしてお客様に出荷している。
万が一そのインゴットが、規定の成分から外れていては強度などの品質に影響が出るため、高額な検査装置を導入して社内でも検査を行っている。
強度不足などの問題が顧客で発生した場合は、その責任は弊社に有るし、インゴット業者とは別途の話し合いになる。

カメラに向かって「インゴット業者の責任だ」などとは口が裂けても言えない。
事故米の問題でも、どこかの市長さんが「行政の最高責任者として深く反省する」と、給食への混入を謝罪しました。
これが本来の世間に対する回答であり、コスト追求の為によく調べもしないで安価な製品を使用したという、企業の顧客に対する責任をみじんも感じさせない「私も被害者」という姿勢には、正直ペンディングがつくでしょう。

「会社の数字が芳しくなく」と例の会社のドンは正直にコメントしていましたが、これは買った側も同じ事。
「この業界は厳しい。だからよく調べずに安い物を買ってしまった」
何故この事実が「私も被害者」になってしまうのでしょうか。

以前、中東にボランティアに出かけて誘拐された日本人の家族が「政府は人質優先ですぐに自衛隊を撤退させろ」といった趣旨のコメントを記者会見で行い、「渡航注意の場所に勝手に行った馬鹿息子を」と、世間の集中砲火を浴びた事が有りました。

確かに凶悪な誘拐事件の被害者であったことは事実でしょう。

しかし、加害者で有ったことも事実なのではないでしょうか。
彼らの救出に使われた資金の額を考えたら、「私たちの税金が?」と思うような金額になるでしょうから。

食の問題に関して、純粋な被害者はそれを口にしてしまった消費者であり、それを口に届けた人全員が加害者なのは明らかです。
日本人は神信・仏教の宗教観が強く、他社を攻撃することにより自分を守るという概念に不快感を示します。

まあ、そうは言っても、そういったコメントをした経営者も、顧客や従業員から相当にやられていると思うので、同情する部分もありますが。。。

耐震強度に始まって、現在は食品の闇が暴かれようとしています。
ご存じのように、建築基準法の改正によって日本経済減衰の引き金が引かれたと見る向きも少なくありません。
ただ、必要なことは正しく行われなければならない。

本当の被害者は誰なのか。
サバイバルの中、企業は忘れては行けない「倫理」を常に意識しなくてはなりません。

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